夏 の 沖 縄 2008





2008夏の沖縄
・2008年7月末、娘と小学2年の男の子の双子の孫と一緒に4日間の沖縄旅行に出かけた。昨年の旅行と違って、いわゆるマリン・リゾートである。旅行会社のパック旅行で、出発時間が直前にならないと決まらないものの、自分でホテルやフライト、レンタカーの予約が不要で、かつホテルに関しては、個人による予約が困難でも旅行会社の枠があるらしいなど、便利な点も多いことが分かった。

第1日目
・沖縄方面行きは、早く行って早く遊びたいということで、午前中の早い便に人気が集中しているようだ。我々は子供連れと年配者なので、ゆっくりと昼前の便で出発。順調な飛行で、本来なら14時頃到着予定のところ、那覇空港上空で30分もホールディングした。空港がそんなに混雑しているわけでも、悪天候でもないので、確認はしなかったが、大方自衛隊の使用が入って、待機させられたのであろう。
 レンタカー会社も結構混んでおり、出発したのは3時半。高速道路に乗れば早く着くことは分かっていたが、いきなり高速では沖縄へ来た感じがしないので、58号を北上、恩納村へ向かう。ところが、3車線もあるのに国道58号の渋滞は想像以上で、ホテルムーンビーチに着いたのは、5時も大分回っていた。
・ホテルムーンビーチは恩納村にあって、1975年の沖縄海洋博の時にオープンした、地元資本による沖縄で最も古いリゾートホテルだ。その後恩名村の海岸一帯に大型高級リゾートが多数建設され、相対的に地位は低下を余儀なくされた。
 20年以上前に来たことがあるが、ロビーが植物だらけで、洗練された雰囲気ではなかった。ただし、目の前にプライベートビーチを持っており、湘南などとは比べ物にならない立地条件と、綺麗な海、ビーチには、驚嘆したものである。昔の印象が残っていたことと、その後の母体企業の経営不振などが頭にあったが、職員のサービス、接客態度の評判が頗る良いことと、何と言ってもあのプライベートビーチを思い出し、ここにしたのである。
・客室は最近全面的に改装したようで、共通部分が一部改装工事中であったが、全体としては、ファミリー向けの親しみを感じさせるリゾートホテルになっていた。客室は、真ん中の吹き抜けを挟んで、ビーチ側と陸側に配置されているが、予約が遅かったことから陸側の部屋になった。ただ、ビーチは見えないものの、海と遠くに本部半島は望める。旅装を解いてビーチへ向かう。この季節、日没が7時過ぎのため、まだ明るいし泳いでいる人も少なくない。孫たちは早速波と戯れる。子供は目ざとく、浜の植物の陰で大きなヤドカリを見つけた。珍しい貝殻はないかと、探すが、殆ど見つからない。
 夕食は旅行記などをいろいろ調べ、今晩は「あしびなー」という沖縄料理店を予約して、出かけた。以前来たときも、外で食べたが、飲食店が数件あった程度ではなかったかと思う。今は、58号線沿いに新しいホテルのほか、飲食店、コンビニなどがずらりと並び、賑やかな街になった。よく知られた店らしく、暫くすると満席になった。沖縄の家庭料理的なものばかりで、皆の評判は良かったようだ。料金もリーズナブルだ。なお、ホテルには大浴場があり、1000円で宿泊中自由に入ることができる仕組み。温泉ではないが、やはり大きい風呂は疲れがとれる。
(写真はクリックで拡大します。)
ホテル入口・クリックで拡大   やどかり   夕暮れのビーチ
ホテル入口  やどかり  夕暮れのビーチ
(ホテルムーンビーチHP)
ビーチ側の庭   ホテルとビーチ
ビーチ側の庭
(ホテルムーンビーチHP)
  ホテルとビーチ(同左)

第2日目
・6時に海岸へ出て、貝殻を探すが、やはり殆ど見当たらない。我々と同じように、貝殻を探しているお孫さん連れの婦人が、海岸によって、貝殻が打ち上げられる浜と、そうでない浜があるようだ、と話していた。
・朝食は、1階の「コラーロ」でバイキング形式だ。ハイシーズンだけあって、かなり混んでいる。テラス席もあるが、室内の方が早く席が用意できたので、室内にする。メニューに特別特徴はないが、普通の和・洋が揃っている。少々騒がしいが、子供連れにはカジュアルなバイキングが、一番良いと思う。好きなものを自由に食べられるとあって、子供にも人気がある。フルーツは、沖縄のパイナップルが新鮮で美味しかった。ドラゴンフルーツも、鮮やかな色で目をひきつけるが、そんなに美味しいとは思わなかった。
 今日の午前は、プール遊びだ。室内プールだが、天井が開いている半室内プールだ。日差しの強い沖縄にはふさわしい作りだと思う。ジジとババはプールサイドで監視役。
朝の海   朝の海   プール
朝の海  朝の海  プール(ホテルムーンビーチHP)
人魚姫像   椰子の木
人魚姫像  椰子の木

・プールのあと、孫たちと母親は、海で遊び、我々は読谷村の「やちむんの里」へ焼物を見に行く。車で15分位で着く。沖縄の焼物(やちむん)は、琉球王国時代、ここ読谷を発祥の地として始まったが、17世紀後半に那覇の壷屋へ集められた。復帰後、米軍不発弾処理場の返還運動の中から「やちむんの里」構想が生まれ、壷屋の陶工金城次郎を招聘し、1978年から本格着手した。現在50近くの窯元が集まっており、12月には陶器市も開かれているようだ。金城次郎(1912〜2004)は人間国宝であり、長男敏男、次男敏昭、長女宮城須美子などの窯がある。登り窯を初めて見た。他では見たことはないが、規模が大きく、壮観である。
登り窯   登り窯・内部   やちむんの里で
やちむんの里・登り窯  登り窯・内部  やちむんの里にて

・13時半出発の「NAP島ツアー」に参加するため、B1ロビーで軽食。このホテルはB1がビーチへ出入りするフロアになっており、遊戯施設、大浴場などが配置されている。NAP島は、ビーチの端の桟橋からボートで15分位沖にある、恩納村有の小島でホテルが使用権を認められている形らしい。島の沖でシュノーケルをつけて潜り、海中の魚を見るのが目玉で、その後島の中の植物や昆虫などを観察して一周するというものだ。
 総勢20人くらいで、シュノーケルをやる場合は、救命胴衣や足につける装具などを持って出かける。島に近づくと、珍しい形の岩石の島が見える。足場の悪い、ゴツゴツとした岩場に上陸。シュノーケルは、インストラクターが数人つき、親切に指導してくれるので初心者でも問題なく体験できるようだ。ジジとババは、ビーチが見渡せる、係員の詰め所のような小高い小屋から見学。島の一周は、島の頂上で海を展望した他、雑木林の中を歩いただけという印象しか残らなかった。子供達にとっては、海中で間近に魚が見られたシュノーケルが今回の旅行で一番面白かったようだ。
NAP島全景   もうすぐ上陸   上陸直前
NAP島全景(ホテルムーンビーチHP)  もうすぐ上陸  上陸直前
NAP島周辺   NAP島周辺   トーテムポール
NAP島周辺  NAP島周辺  トーテムポール
シュノーケリングへ   NAP島頂上から   NAP島で
シュノーケリングへ
(ホテルムーンビーチHP)
  NAP頂上から  NAP島で


・夏休み期間中は、B1のロビーで子供向けにシーサーを作ったり、絵を描いたりするコーナーが用意されている。NAP島から帰った後は、シーサー作りに挑戦。素焼きのシーサー素材を与えられ、目や鼻など思い思いに付けていき、色や模様を絵の具で塗って完成させるもの。結構時間がかかる。なお、B1には真ん中に右の写真のような海水の池があり、魚が泳いでいる。周りは、植物の鉢が並べられてトロピカルな雰囲気を演出している。
・夕食は、ホテルのすぐ前の「くぇーぶぅ」という店にした。沖縄に何回も来ている人の書き込みに、沖縄ソバが一番美味しい、とあったので一回行ってみようと思っていた。ここも沖縄の家庭料理の店だが、確かに美味しかった。夜空の星が綺麗だった。
ホテルB1の光景(ホテルムーンビーチHP)

第3日目
・朝食は全く昨日と同じ形。9時にホテル発、本部の「美ら海水族館」へ向かう。58号線を北上し、沖縄自動車道の終点、許田インターの先の「道の駅許田」(名護市)で水族館のチケットを買う。コンビニなど、かなり広い地域で入場券を割り引いて売っているが、ここが割引率が一番高いという評判だ。
 私は去年来ているので、1年半ぶりだ。夏休みのため、やはり相当混んでいる。世界一とギネスに登録された7500トン水槽は、やはり圧巻だ。水中餌付けなどといった、ショーなどしなくても、十分客を引き付ける存在感がある。出口手前の売店がまた凄い混雑だ。屋外のいるかのショーは、時間がうまく合わず、見ることができなかった。外は湿度も高く暑いため、水族館だけで次のナゴバイナップルパークへ向かう。
ジンベイザメ   マンタ   大きなえび
ジンベイザメ  マンタ  大きなエビ

・県道84号で、半島の山の中を横断し名護方面へ向かう。この道は「ソバ街道」と呼ばれているように、沖縄ソバの店が多い。何故こんな山の中に沖縄ソバの店が、と思う。海洋博公園の帰りの客などをターゲットにして、自然発生的に増えていったのかもしれない。
 ナゴパイナップルパークは、香港からの団体客などを始めとする幾組もの団体客が、観光バスを連ねて来ていた。パイナップル畑の中を、パイナップルの模様の付いた小さなカートで回ることができるが、暑い中、1時間待ちということでやめる。屋内は、貝の展示室、ワインコーナー、パイナップル試食コーナー、最後に土産売場という順路になっている。パイナップルの試食が人気で、このコーナーに客が一番滞留している。大きな皿にカットしたパイナップルが次々と出てくる。新鮮で美味しく、大分食べた。
 次に、パイナップルパークの少し名護寄りの「森のガラス館」に寄る。琉球ガラスの製品を沢山並べている売場の他、自分でオリジナルグラスを作ったり、アクセサリーやフォトフレーム作りのコーナーなどがある。これで本部半島での予定は終了、帰りは許田から高速道路に入り石川で降りる。 許田からホテルまでは30分程度。
 この後は、58号線沿いの貝殻の店へ行ったり、卓球をしたりで過ごす。
・沖縄最後の夕食は、万座ビーチホテルへ。ムーンビーチとは違って、都市ホテル風の雰囲気のリゾートホテルだ。最近の大型のホテルは大体こんな感じなのではないかと思う。58号線から大分距離があるので、いったん入ってしまうと、簡単には町へ出られない。それをどう考えるかは、客次第だが、個人的には、やや不便な感じでないかと思う。ビーチもホテルの真正面ではなく、この点ムーンビーチの方が、ロケーションは優れていよう。
 20年ほど前に見学に来たことがあり、その後リニューアルも行っているはずだが、余り変わっていない感じ。1階の「アクアベル」というダイニングで、バイキングだ。フレンチが基本で、美味しかった。
パイナップルの木   琉球ガラス   万座ビーチホテル
パイナップルの木  琉球ガラス  万座ビーチホテル(2007/2撮影)

第4日目
・今日の朝食はテラス席にした。朝はまだ暑くはなく、風も微風で心地よい。11時がチェックアウトなので、それまで子供達はプールと海で遊ぶ。
 石川インターチェンジから沖縄自動車道に入り、那覇空港自動車道の南風原北で降り、那覇中心部へ向かう。ひめゆり通りを上った那覇高校近くのミンサー織の店「ミンサー工芸館」那覇店に寄る。石垣に本店のある「八重山ミンサー」の販売所である。八重山のミンサーは、17世紀頃からのものらしい。女性に結構ファンがいるようだ。遊び疲れて寝てしまった孫達と、車の中で留守番。丁度昼の時報がなった時間で、外の暑さは相当なものだろうと思いきや、風があり、むしろ東京よりは涼しい感じである。新しい発見だった。
 空港で昼食をしたり、土産物を見たりで、16時の出発時間まではあっという間に過ぎた。予定通り、無事に羽田へ着いた。孫達は、かなり満足したようで、また来年もムーンビーチへ行きたい、と言いながら帰宅した。
朝食のテラス席   ビーチ   ミンサー織
朝食のテラス席
(ホテルムーンビーチHP)
  ビーチ(同左)  ミンサー織

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